2020年8月26日働き方改革
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【簡単解説】ティール組織とは?5段階フェーズや事例も紹介

ティール組織
従業員1人ひとりが自ら考えて動き、現場主体のフラットな組織を目指すのが、「ティール組織」と呼ばれる組織モデルです。ティール組織に関する書籍が相次いで出版されたことや、近年の働き方改革の進展により、ティール組織の注目度が高まっています。本記事では、ティール組織の成功事例を紐解きつつ、ティール組織の特徴や、ティールを実現するまでの5つのステップを紹介します。

ティール組織とは?全員が意思決定権を持つフラットな組織

ティール組織とは
ティール組織(Teal Organizations)とは、上司や経営者が直接指示を行わず、組織の目的達成や利潤追求のため、構成員1人ひとりが自ら考えて動く組織のあり方です。まるで、組織全体が自律的に動き、自由に進化していくように見えることから、ティール組織はよく生物や生命体に例えられます。ティール組織の特徴は、セルフマネジメント(自主経営)、ホールネス(全体性)、エボリューショナリー・パーパス(進化する目的)の3つのキーワードで表せます。

セルフマネジメント

セルフマネジメントとは、1人ひとりが経営者感覚を持ち、意思決定を行っていく手法です。適切な意思決定を実現するため、専門的な知識やスキルのある人や、意思決定の利害関係者に相談し、フィードバックを受けられる「助言プロセス」という仕組みが採用されます。

ホールネス

ティール組織の実現に欠かせないメンタルマネジメントが、ホールネスという考え方です。「周囲から期待されている自分」ではなく、「自分のありのままの姿」を尊重するカルチャーを形成し、個人の能力や創造性を発揮しやすくします。

エボリューショナリー・パーパス

ティール組織の進むべき方向性が、エボリューショナリー・パーパスです。ティール組織では、マネージャーが組織の方向性を示すのではなく、従業員が組織の存在目的(進化目的)を追求します。

ティール組織に至る5つの段階

ティール組織の5段階
ティール組織に至るまでには、5つのフェーズが必要です。各フェーズは人間の心の成長を表す「意識のスペクトラム」に基づき、色分けされています。

レッド:個人の力に依存するワンマン組織

レッド組織は「オオカミの群れ」に例えられ、特定の個人に権力が集中しており、ワンマン経営を特徴とする組織です。指導者が優秀であれば短期的にはうまくいくものの、個人の力への依存度が大きいため、再現性のない組織です。

アンバー:軍隊的な中央集権型の組織

アンバー組織は「軍隊」に例えられ、構成員が上層部の指揮命令に従って動く組織です。階級的ヒエラルキーに基づいて役割分担が行われるため、レッド組織よりも個人の力への依存度が少なく、中長期的にも経営が安定します。しかし、変化や競争に弱く、市場の急激な成長やグローバル化に対応できません。

オレンジ:トップダウン方式の縦割り組織

オレンジ組織は「機械」に例えられ、多くの会社に当てはまるモデルです。縦割り組織ではあるものの、成果主義が導入され、高い成果を上げた従業員は意思決定に参加できます。イノベーションが生まれ、変化や競争にも対応可能です。一方、結果や合理性を重視するあまり、従業員の個性や、社内のコミュニケーション、ワークライフバランスといった「人間らしさ」が犠牲になります。

グリーン:メンバーの自由度が高く風通しの良い組織

グリーン組織は「家族」に例えられ、働き方改革などの取り組みが進み、企業のカルチャーが成熟した結果、メンバーが主体性を発揮できるようになった組織です。現場の権限が強まり、ボトムアップ型の意思決定が可能ですが、依然としてヒエラルキーが残っています。そのため、多くの意思決定は上層部が行います。

ティール(青緑色):メンバー全員が共鳴しながら組織運営に関わる組織

「生命体」に例えられるのが、ここまで解説してきたティール組織です。ヒエラルキーが完全に撤廃され、メンバー全員が意思決定権を持つフラットな組織が実現します。目的達成のため、1人ひとりが自ら考えて動くのが特徴です。

ティール組織の2つの成功事例

ティール組織の事例
ティール組織には様々なスタイルがあり、企業のカラーにあったものを選ぶことが大切です。ここでは、ティール組織の成功事例を2つ紹介します。

セルフマネジメントを大切にする「サイボウズ」

従業員の裁量が大きく、セルフマネジメント(自主経営)を大切にするサイボウズは、ティール組織のモデルの1つです。業務を人や組織ではなくプロジェクト単位で考え、対話や情報共有を活発化し、現場主体の意思決定が生まれやすい組織づくりを行っています。同時に経営者の役割も大切にしており、「チームワークあふれる社会を創る」という企業理念に反する従業員の行動には介入するなど、独自のティール組織を実現しました。[注1]

フラットな組織を実現した「ヤッホーブルーイング」

株式会社ヤッホーブルーイングは、ユニットディレクター(UD)をリーダーとする小チーム単位の組織体制をつくり、ティールの特徴でもある「フラットな組織」を実現しました。部門横断的なプロジェクトを認めることで、社内のコミュニケーションの活発化にも成功しました。従業員が主体的に動き、どんどんアイデアが生まれる文化を作り上げ、14年連続の増収増益を達成しています。

ティール組織の特徴を理解し、自社のカラーに合う組織づくりを

企業のカラーやカルチャーによって、最適な組織のあり方は異なります。近年はピラミッド型の組織モデルを見直す動きもあります。明確なルールを定義することで、組織内部にまとまりが生まれ、意思決定が効率化するケースもあるからです。ティールをつくること自体が目的ではなく、自社のカラーやカルチャーに合わせて組織モデルを選びましょう。

[注1] サイボウズ:ひどかったサイボウズがティール組織っぽく変われたのは、経営者の「深い内省」があったから

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