2025年8月25日お役立ち情報文書管理
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契約書管理台帳の作成方法は?必要な項目や管理別のメリット・デメリット


契約書には様々な種類があり、ビジネスにおいて契約書を取り扱う機会は数多くあります。契約書の管理は重要な業務ですが、適切に管理していなければ会社や取引先に不利益が生じ、損害を与えるなどの重大なリスクにつながる可能性があります。本記事では、契約書管理台帳の重要性や、作成に必要な項目、作成手順、ポイントなどについて解説します。

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契約書管理台帳とは?

契約書管理台帳とは?
契約書に関する情報を一元化して管理するための台帳を、契約管理台帳と言います。
契約の締結日、契約内容、契約金額などの情報を管理して可視化することで、効率的に管理を行うことができます。取引先が多い企業は多種多様な契約を締結しているため、契約書を効率的に管理することが求められます。そのため、一元的な管理ができる契約書管理台帳の存在は重要です。
契約書管理台帳は、Excelで作成する他に、契約管理システムを利用するという方法もあります。

契約書の管理が重要な理由

業務における様々なリスクを回避し、業務効率を向上させることが、契約書の管理が重要とされる理由です。
契約書を管理することで、情報漏洩や法的トラブルなどの様々なリスクを回避し、企業としての信頼性の確保につなげることができます。また、契約書が管理されていることで契約内容の確認や更新手続きをスムーズに行うことができるため、業務効率が向上します。

契約書管理台帳が重要な理由

契約書管理台帳が重要な理由としては、リスク回避や業務効率などが挙げられます。
以下で、それぞれの理由について具体的に見ていきましょう。

契約の期限切れ防止になる

契約書の有効期限を正確に把握するために、契約書管理台帳は重要です。
契約が自動更新で無い場合は、有効期限が切れる前に更新手続きを行う必要があります。契約の期限が切れてしまうと、サービスや取引が停止し、企業に不利益になるなどのリスクが生じる可能性があります。
契約書管理台帳に、締結日や満了日など更新に関する情報などを記録し、事前に更新が必要なタイミングを把握しておく必要があります。

業務の効率化になる

契約書をそれぞれ別個のファイルやフォルダで管理していると、情報の検索などに大幅に時間がかかり、担当者の負担が増大します。
契約書管理台帳を活用することで情報を一元化することができるため、業務の効率化を期待することができます。

契約書の確認が容易になる

契約書管理台帳を作成することで、契約書の確認が容易になります。
情報が一元化されていることで、必要な契約書を迅速に探し出すことができ、内容の確認を容易に行うことができます。

契約書管理台帳に必要な項目

契約書管理台帳に必要な項目
契約書管理台帳に必要な項目は、基本的な項目から業種によって必要になる追加項目まで様々です。
以下で、必要になる項目について具体的に解説します。

基本的な項目

全ての業種に共通する契約に関する事項が、基本的な項目です。
以下で、それぞれの項目について解説します。

契約書番号

契約書を管理するために、契約書番号を設定しましょう。
契約書の名前や取引先の名前だけでは、どの契約なのか判別が難しくなります。番号を振っておくことで、判別を容易に行うことができます。

契約書名称

契約書の名称は、分かりやすく表示しておくことが重要です。
取引基本契約書なのか、秘密保持契約書なのかといった情報を明記しておきましょう。

契約書の種類

契約書がどのような種類なのかも、書いておきましょう。
具体的には、その契約書が紙の契約書なのか、電子契約書なのかといった分類を行います。

契約内容

契約の内容を記載しておくことで、契約書の検索をスムーズに行うことができるようになります。

締結先名

契約の締結先名は重要な情報なので、記載しておきましょう。

担当者

担当者に関する情報も重要な情報になりますので、記載しておきましょう。

契約締結日

守秘義務の観点から、契約締結日は重要な情報になります。
締結日を記載することで、契約期間の管理にも役立ちます。

自動更新の有無

契約によっては、自動更新が設定されている場合があります。
自動更新の有無に関する情報は、契約の更新が必要かどうかに関わる重要なポイントです。

契約開始日

契約開始日は、契約がいつ始まったかを知るために必要な情報です。

契約終了日

契約終了日は、契約がいつ終了したかを知るために必要な情報です。
契約期間を把握するためにも、重要な情報と言えます。

保管期間

契約書には、保管期間が定められている場合が多いです。
契約の更新時期に関係してくる項目なので、明記することで保管期間を把握しておくことが重要です。

契約解除通告期限

契約解除通告期限は契約において重要な事項ですので、明記する必要があります。
契約の種類によって異なりますが、契約解除は30日前までに通告することが一般的となっています。

原本保管場所

法律で原本の保管が義務付けられている場合や、税務調査などで原本の提出を求められる場合があります。
原本保管場所を明記しておくことで、必要に時に迅速に原本を取り出せるようにしておくことが重要です。

業種による追加項目例

基本的な項目の他に、業種によって追加項目が必要になるケースがあります。
例えば、不動産業であれば物件情報や賃貸条件、製造業であれば品質保証条項や納期条件などを追加します。

契約書管理台帳を作成する方法

契約書管理台帳を作成する方法
契約書管理台帳を作成する方法は、Excelでの作成と、契約管理システムの利用のどちらかがメインになります。
以下で、それぞれの方法について詳しく解説します。

Excel(エクセル)で作成

Excelを利用して、契約書管理台帳を作成することができます。
作成方法としては、ヘッダー行に「契約書番号」や「契約書名称」などの基本事項を入力し、データを行ごとに入力していくのが一般的です。フィルタ機能を活用すると、データの絞り込みを簡単に行うことができます。また、リマインダー機能を設定すると更新時期が把握しやすくなるので、非常に便利です。

契約書管理システムを利用する

契約書管理システムは、契約書に関する情報をデータ化して効率的に管理するためのシステムです。
契約書の作成や電子化、保管、検索、期限の管理、更新などを一元化することで、業務効率を向上させることができます。

Excel(エクセル)で作成する場合のメリットとデメリット

Excelで契約書管理台帳を作成する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
以下で、メリットとデメリットについて見ていきましょう。

メリット

Excelは多くの方にとって馴染みのあるツールなので、特別な導入コストは基本的に必要ありません。自社に合わせて項目やレイアウトを自由にカスタマイズできるので、柔軟に対応することができます。

デメリット

Excelは誰にとっても使いやすいツールである一方で、誰でもアクセスしやすいことから、セキュリティ面での不安があります。情報漏洩などのリスクに晒される可能性が高く、十分に注意する必要があります。

契約書管理システムで作成する場合のメリットとデメリット

契約書管理システムで作成する場合のメリットとデメリット
契約書管理システムで契約書管理台帳を作成する場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
以下で、メリット・デメリットについて見ていきましょう。

メリット

契約書管理システムを導入することで、業務効率を大幅に向上させることができます。
システム化することで作業の手間を省き、必要な検索を容易に行うことができるようになります。また、紙の契約書の印刷代や人件費など、コストを削減することにもつながります。
さらに、契約期限を自動で管理してくれるので、更新漏れなどのリスクも回避してくれます。他にも、部署や担当者ごとに閲覧制限を設定できるので、セキュリティを強化することができます。

デメリット

システムを導入するにあたり、初期費用や月額費用が発生する場合があります。
他にも、社員がシステムの操作に慣れるまでに、それなりに時間がかかる可能性があります。同様のシステムを利用したことが無い、あるいはITに詳しくない社員がいる場合、操作に慣れてもらうために研修などを行う必要があります。

契約書管理台帳の作成手順

契約書管理台帳の作成手順には、実際の作成から作成前の準備、作成後の見直しなども含まれます。
以下で、具体的な作成手順について見ていきましょう。

管理項目の洗い出し

最初に管理項目を洗い出し、どのような情報を管理したいか明確にします。
契約書番号や契約書名称、契約書種類などが該当します。

管理台帳のフォーマットを作成

洗い出した項目を基に、契約書管理台帳のフォーマットを作成します。
フォーマットの作成には、Excelや契約管理システムなどを利用します。

各契約書の情報を入力

フォーマットを作成したら、契約書の情報を入力します。
正確に、なおかつ統一感のある入力を意識するようにしましょう。

社内の運用ルールを策定

入力が完了したら、社内での運用ルールを策定します。
誰がどのように契約書管理台帳を運用するかを明確にするために、ルールの策定は重要です。

定期的な見直し

契約書管理台帳は一度作成したらそれで終了では無く、定期的な見直しが必要です。
見直しを行うことで、更新やバックアップの必要性に気づいたり、不要な情報の削除を行うことができます。

契約書管理台帳の作成のポイント

次に、契約書管理台帳を作成する際のポイントを見ていきましょう。

管理する目的を明確にする

契約書管理台帳の作成にあたって、管理する目的を明確にすることが重要です。
更新漏れや情報漏洩を防ぐ、内部統制を強化するなど、企業によって目的は様々です。どのような目的で作成するかによって、管理項目やルールが変わります。

管理する項目を明確にする

目的と同様に、管理する項目を明確にする必要があります。
契約書管理台帳を作成する目的を設定すれば、管理すべき項目を明確にすることができます。

担当部署が一元管理を行う

担当部署が一元管理を行うことを徹底することで、契約書管理台帳を有効活用することができます。
契約に関する情報が部署ごとに分散していると管理が難しくなり、更新漏れなどのミスが生じやすくなります。

有効期限や更新時期を管理する

契約書には有効期限や更新時期があり、台帳に記録しておくことが重要です。
記録して適切に管理することで、契約が無効状態になることや、更新漏れを防ぐことができます。

保存期間を管理する

契約書には保存期間が設定されており、有効期限や更新期限と同様に、台帳に記録しておく必要があります。
保存期間を管理しておくことで、契約書を適切なタイミングで廃棄できるので、適切なリスク管理を行うことができます。

アクセス権限を設ける

契約書には機密情報が含まれているので、契約書管理台帳にはアクセス権限を設けることが重要です。
閲覧や編集が可能な範囲を明確に定めることで、関係者以外に情報が漏洩するリスクを減らす必要があります。

最初は新規の契約書から導入する

過去の契約書から契約書管理台帳に入力しようとすると、入力に時間がかかり、結果的に台帳管理のスタートが、想定よりも遅れてしまう可能性があります。
管理台帳を作成する際は、これから作成する新規の契約書から着手していくことをおすすめします。

契約書管理台帳作成の注意点

契約書管理台帳作成の際は、更新時期やアクセス上の問題など、注意しなければいけない点があります。
以下で、契約書管理台帳作成時の注意点について解説します。

更新時期の見落としがない仕組み作り

契約の有効期限を過ぎてしまうと、自社や取引先にとって不利益が生じる可能性があります。
契約書管理システムのリマインダー機能を使うなどして、更新時期の見落としがない仕組み作りを行うことが重要です。

契約書内へのアクセスが容易な状況

契約書の管理において、必要なタイミングで必要な人が契約書の情報にアクセスできる状態にすることが重要です。
そのためには、情報が整理されており、検索が容易に行える状態にする必要があります。

必要な人が必要な契約書にアクセスできる

契約書に関する情報は秘匿性の高い物が多く、社内の人間であっても、社員全員が情報を共有できる状態は避けるべきです。
契約書や契約書管理台帳へのアクセスは、必要な人のみが必要な時にアクセスできる状態にしておかなければいけません。

契約書管理クラウドConPass(コンパス)

契約書管理クラウドConPass(コンパス)
契約書管理システムのご利用を検討している方には、契約書管理クラウド「ConPass(コンパス)」をおすすめします。
以下で、ConPassの特徴や魅力について解説しますので、参考にしてみてください。

電子契約と紙の契約書を一元管理

電子契約書と紙の契約書の両方を、クラウド上で管理することが可能です。
書面契約の押印、郵送、受取などの作業も、代わりに行ってくれます。

AIが台帳を自動作成

AIによって管理項目を自動抽出し、締結した契約書をアップロードすることで、管理台帳を自動作成してくれます。
契約書名称や契約日など、13項目の抽出が可能です。

修正履歴・理由の確認が可能

修正履歴をテンプレート単位で保存でき、修正履歴は理由と共に保存が可能です。
同様の修正依頼が入った場合は、過去の修正履歴をスムーズに確認することができます。

契約期限通知で更新漏れ防止
ダッシュボードで、契約期限が近い契約書を確認することができます。
更新の申請はダッシュボードから直接行うことが可能なので、更新漏れを防ぐことにつながります。

まとめ

様々な種類の契約書を効率的に管理するには、契約書管理台帳の活用が欠かせません。会社によっては、管理台帳の作成に時間を割くことが難しい場合もあると思います。そういった場合は、契約書管理システムの利用をおすすめします。本記事では、契約書管理クラウド「ConPass(コンパス)」を紹介しているので、契約書管理システムを選ぶ際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

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