東京のトランクルーム、相場は?価格変動要素も解説

東京都にはトランクルームの数が多く、「どれを選べば良いのか分からない」という声を多く聞きます。また、できる限りコストパフォーマンスの良いサービスを選びたいと思っても、広さや場所、屋外・屋内かなどによって費用が異なるため、一概に比較するのが難しいものです。そこで本記事では、東京都におけるトランクルームの相場やどのように価格が決まるのかについて解説します。

トランクルームとは

トランクルームとは、個人や企業の書類、物品等を収納する貸し倉庫施設のことです。国土交通省によって営業倉庫の登録をしている業者だけが運用できるサービスであり、倉庫業法によって定められています。

昨今トランクルームの需要が高まっている理由の一つには、働き方の多様化によるオフィスの再構築が挙げられます。テレワークを始めとする多様な出社方式を推進したことで従来のようにオフィスに出社する人数が減り、オフィスの縮小・移転やオフィスレイアウトの見直しを進める企業が増えました。このような状況においては、オフィスの物品を一時保管する手段としてトランクルームが有効です。

他にも、イベント時のみ利用する備品や家具など普段使用しない物品をトランクルームに預けることで、空間の利活用や物品保管業務の負担軽減につながります。また、レンタル収納スペースと違ってトランクルームは損害や破損が発生した場合の保証があるため、セキュリティ面においてもメリットがあると言えます。

こうしたニーズの増加から数多くのトランクルームが登場していますが、サービスを利用する際はまず価格相場について知っておくことが大切です。まずは、トランクルームの価格はどのように設定されているのか、具体的なポイントを見ていきましょう。

トランクルームの価格を決める要素

ここでは、トランクルームの価格を決める要素として以下の4点をピックアップして解説します。

1. 広さ

トランクルームの広さは1畳から10畳以上のものまでサービスによって様々です。借りるスペースが広いほど高額になるのが一般的ですので、無駄な費用を払うことにならないよう、あらかじめ必要な広さを想定・計算しておく必要があります。

また、広さと同じくトランクルームの「高さ」にも注意しましょう。いざ預けようとしたら高さが足りずに入らないといった失敗がないようにしたいものです。

2. 1階か2階か

トランクルームでは、運搬の手間がかかることから2階よりも1階の方が割高になる傾向にあります。2階以上のトランクルームには多くの場合エレベーターが設置されていますが、それでも1階より運搬の負担が大きいことは明らかです。しかし、同じトランクルームでもあえて2階を選ぶことで、コストダウンを図るのも一つの選択肢といえます。預ける物品の重さや大きさによって決めると良いでしょう。

3. 屋内か屋外か

屋内型はビル全体あるいは建物のフロアを区切って保管するタイプのトランクルームで、建物の一室をレンタルするイメージです。空調設備が整っていることや都心部に多いことから、価格が割高になる傾向にあります。

一方、屋外型は屋外に設置されたコンテナの中に物品を収納するタイプのトランクルームで、コンテナ単位で契約します。郊外に設置されていることが多く、物品の運搬・出し入れに時間がかかるほか、空調設備が整っていない点から屋内型よりも割安になるケースが多いと言えます。

4. 場所

トランクルームの立地も価格を左右する大きな要素の一つです。地価の関係や利便性から一般的には郊外よりも駅近の方が、地方よりも都心部の方が高額になる傾向にあります。

そのほか、駐車場がない・周辺道路が狭いといった場合は、使い勝手の悪さから価格が低く設定されているケースがあります。

東京の場合は特に、東京23区と23区外で地価が大きくなる点に注意が必要です。では実際に東京のトランクルーム相場はどれくらいなのか、次に見ていきましょう。

東京のトランクルーム相場

株式会社アンビシャスが行った調査(2023年2月24日公開)*によると、東京都のトランクルームユーザーは1畳以上2畳未満の広さのトランクルームを利用している層が最も多く(50.0%)、1畳未満のサイズと合わせると2畳より小さいサイズを利用しているユーザーが6割強(63.0%)になることが分かりました。また、価格帯では3,000円~4,000円未満の層が最多で(28.3%)、月額5,000円未満と答えた層が約6割(58.7%)という結果になっています。

つまり、2畳未満程度のトランクルームを借りるなら月額5,000円までが相場であると言えます。ただし、東京23区においては一般的なトランクルーム相場よりも高くなりやすいことや区によって、相場が違うことなどに留意しておきましょう。

*【東京都のトランクルームユーザー調査】トランクルームの利用サイズと料金相場(2023年2月24日)

法人の場合はセキュリティ面や利便性にも注目を

法人の場合、トランクルームに預けるものは書類や備品など、いわば会社の資産です。外部に委託して損害・紛失してしまうことのないよう細心の注意を払う必要があります。リスクを最小限に抑えるためには、保管環境やセキュリティ対策を事前に確認しておきましょう。

例えば、書類を預けるのか物品を預けるのかによっても、サービスを選ぶ基準は変わります。昨今、電子化を進める企業が増えていますが、社内では電子データを活用し原本を外部の保管サービスへ預けるケースも多いようです。社外に保管することで社内における盗難・紛失などのセキュリティリスクを軽減できるメリットがあります。

また、物品を預ける場合は、出し入れの利便性も重視しておきたいポイントです。なかには、Web上で依頼すれば預けた物品を指定の場所まで宅配してくれる利便性の高いサービス(宅配型トランクルーム)がありますので、自社に必要なサービスやポイントを絞ってから様々な業者を比較検討すると良いでしょう。

以下の記事で法人向けのトランクルームサービスや選び方について解説していますので、合わせてご一読ください。

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