アクティビティ ベースド ワーキング(ABW)とは?リモートワークとの違いも含めて解説

アクティビティ ベースド ワーキング(ABW:Activity Based Working)という新しい働き方について、関心が集まっています。これまで、フリーアドレスやリモートワークいったスタイルは浸透しつつありますが、これらと何が違うのでしょうか。

本記事では、ABWの概念やリモートワーク・フリーアドレスとの違い、導入にあたって必要な最低条件などについて解説します。

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アクティビティベースドワーキングとは?

ABWとは、従来のようにチームに基づいて固定席で仕事を行うのではなく、業務内容に応じて社員が働く時間や場所を自由に選択できるワークスタイルのことです。

オランダの企業「ヴェルデホーエン(VELDHOEN+COMPANY)」が、世界ではじめて導入しました。『Worker’s Resort』によると、ABWが論文として世に出たのは1985年。ハーバード・ビジネス・レビューの論文『Your office is where you are』という論文でした。その後、1995年にヴェルデホーエン社のヴェルデホーエン氏によって『The Demise of the Office』が出版されます。この頃からヴェルデホーエンおよびヴェルデホーエン社は、現代のABW概念の創設者としての地位を確立していきます。

ABWは、具体的には、一人で集中したい時は隔離されたワークスペース、アイデアや企画を練りたい時には雑談が可能なスペースで仕事を行うといった働き方です。一日中同じ空間で作業するのではなく、業務内容によってどのスペースを使用するのかを社員が自ら判断し、生産性の向上を図ることが目的です。

ABWは具体的に、業務を10種類の行動に分類して、様々な働く場所と組み合わせます。

【10種類の活動】

高集中/コワーク/電話・WEB会議/2人作業/対話/アイデア出し/情報整理/知識共有/リチャージ/専門作業

【働く場所】

オフィス/自宅/カフェ/コワーキングスペースなど

リモートワーク・フリーアドレスとの違いは?

「働く場所を自由に選べる」という広義で見れば、ABWはリモートワークやフリーアドレスと同じかもしれませんが、それぞれの特徴を比較してその違いについて見ていきましょう。

リモートワークとの違い

リモートワークを導入する背景には、「何らかの事情で通勤が難しい」「通勤時間を削減して有効活用したい」といった社員それぞれの状況があります。つまり、リモートワークは社員の状況によって働く場所が判断されています。

一方、ABWの判断軸は社員の業務にあります。自身や周囲の環境にかかわらず、活動(アクティビティ)に対して働く場所を選択できるのがABWの大きな特徴だと言えます。

フリーアドレスとの違い

フリーアドレスとABWの違いは働く場所や焦点の違いにあります。

フリーアドレスは、基本的に働く場所がオフィス内に限られており、あくまでオフィスの中で固定席を設けずに好きな席(デスク)を選べるという、物理的な環境に依拠した考え方です。一方、ABWはオフィスだけでなく自宅やカフェ、コワーキングスペースなど幅広い選択肢の中から自ら選択することができるため、フリーアドレスが進化した働き方だと言えます。

また、導入の目的においてもその違いは明らかです。フリーアドレスを導入する目的は主に「オフィスコストの削減」や「部門を超えたコミュニケーション活性化によるイノベーションの創出」というように主に企業側の事情によるところが大きいといえます、ABWの目的は「社員の満足度向上や生産性向上」といった社員個人に焦点が当てられています。

求められる姿勢

どのような企業も「社員の満足度を高めたい」「生産性を向上したい」と考えるのは当然ですが、残念ながら単純にABWを導入するだけでは効果を得ることができません。ここで必要不可欠なのは、新しい働き方に対する環境の整備と社員の理解です。

これまでテレワークやフリーアドレスに取り組んできた企業ならなおさら、その違いを理解し、場面に応じて自律的にワークスペースを選択することが求められます。ABWでは従来の出社型勤務より社員個人の裁量が大きくなりますが、個人がこれを判断力や行動力を強化する絶好の機会だと前向きに捉えられるかどうかも、成功を左右する要素となるでしょう。

そして、社員がストレスなく業務に取り組めるよう、十分なIT環境の構築やオフィス内の整理が必須であることは言うまでもありません。そこで次では、オフィス環境の整理についてのアイデアをご紹介します。

アクティビティベースドワーキング(ABW)が実現する最低条件は快適なオフィス環境

ABWに限らず、テレワークやハイブリッドワークを進める企業ではオフィスの見直しが積極的に進められています。実際に、出社する人数が少なくなったことで不要になった空間を有効活用したり、あるいはオフィスを縮小したりしている企業が多く見られます。

オフィス整理にあたって、まず処理しなければならないのは物品です。書類や備品といった日常で使用するもの以外に、保管庫を占有する大型の備品や年に数回しか使用しない販促品などもあるでしょう。そのような物品を保管するためだけにオフィスを構えるのは、企業のコストパフォーマンスを下げてしまいます。

そこでおすすめしたいのが、外部のストックルームです。ストックルームは必要な場合にのみ物品を出し入れできる保管サービスで、社内の物品保管スペースが不要になるほか、保管物をリスト化してくれるため棚卸がスムーズになります。宅配型のサービスだと希望の場所まで物品を輸送してくれ、管理に伴う手間が削減されることで社員の生産性向上も期待できるでしょう。

最後に、数あるサービスの中からおすすめの保管サービスをご紹介します。

法人におすすめの保管サービス「Stock Mamoru(ストックマモル)

日本パープルが提供するストックマモルは、専門スタッフが訪問し配送してくれる物品保管サービス。貸倉庫やトランクルームよりも安価・安全で、保管サービスを初めて利用する方にもおすすめです。

<できること>

  • 預ける・・・配送の手配から回収まで行ってくれるので持込む手間が不要
  • 見る・・・預けている荷物を写真で撮影、採寸し、専用アカウントに登録してくれる
  • 送る・・・Webで出し入れの申請ができ、配送先も指定可能
  • 捨てる・・・機密物を安全に処理してくれる。システム上から廃棄の手配ができる。

保管庫は、大手警備会社による24時間監視で万全のセキュリティ体制が整っていることも大きな特徴です。

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