戦略総務とは?攻めの総務への転換へ〜概要編〜

企業を取り巻く社会情勢の変化や競合の激化、さらには働き方改革などに伴い、あらゆる課題に柔軟に対応していく姿勢が求められている中、「守りの総務」から「攻めの総務(=戦略総務)」へ転換しようと試みる企業が増えています。戦略総務とは、通常の総務とどのような違いがあるのでしょうか。

そこで本シリーズ(全5回)では、戦略総務の概要や今注目されている理由、戦略総務を実現するために必要なポイント、戦略総務の具体的な想定業務内容について解説します。

戦略総務とは?通常の総務と何が違う?

従来の総務の仕事は、社内環境の整備、備品管理、各部署のサポート、来客対応、さらには管理職と現場の調整役など、サポート業務や管理業務が主体でした。総務と言えば、社内の縁の下の力持ちというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。能動的に行動を起こすというよりは、要請に応じて実行する、受動的な取り組みがその多くを占めます。

一方、「戦略総務」とは、既存の総務の機能を維持しながら企業の発展のために総務が先導して課題解決に取り組むことを言います。これまで経営陣を中心に進められてきた業務改革を、総務の視点で実行するという体制です。

元来、総務は社内全体を管理・統制するポジションにあるため経営陣との距離が近く、実は業務改革を実行するには最適なポジションだったのかもしれません。

なぜ戦略総務が注目されているのか?

昨今戦略総務が注目されている理由には以下のような点が挙げられます。

人手不足

あらゆる業界で人材不足が続く中、優秀な人材を採用し長く活躍してもらうことが多くの企業で課題となっています。課題解決のためには、働く環境を改善し、従業員エンゲージメントを向上させる必要があり、働き方改革や福利厚生の充実、ダイバーシティ推進などの取り組みが必要です。その実行役として戦略的な総務が求められているのです。

アウトソーシングサービスが豊富になってきた

人材不足に伴い、限られたリソースで企業を発展させなければならない状況の中、社内の業務の一部を外部企業へ委託することで業務効率化を図る企業が増えています。こうしたニーズを受け、各部署に対応できる細分化されたアウトソーシングサービスが豊富になりました。総務が行っていたルーティンワークをアウトソーシングすれば、それまで作業に費やしていた時間を戦略的な業務に割り当てることができます。

働き方の多様化

戦略総務が注目されている背景には、働き方の多様化も要因として挙げられます。昨今、多くの企業でワークライフバランスを重視した働き方を選べるようになりました。それまでフルタイムで働いていた正社員がパートタイムや時短勤務を選択したり、シニアが定年退職後も再就職したりさまざまな形態が生まれてきています。テレワークやハイブリッド型ワークもその一つです。

働き方の多様化とは、言い換えれば個々の価値観の多様化とも言えます。企業はこのような多様な働き方を行う従業員に対し、それぞれが働きやすい職場環境を整備・改善することが求められています。

戦略総務が目指すもの

戦略総務の役割は社内をリードし、主体的に課題を発見・解決することです。

具体的には、以下のような業務が挙げられます。(次回の記事から上記4業務の詳細を紹介します。)

  1. 1. 社内の環境整備や改善
  2. 2. 経営陣の意思決定サポート
  3. 3. 現場と経営陣のパイプ役
  4. 4. 多様なアイデアの実行

これまでの業務フローや体制・制度の見直し、そして実現化に向けた社内外の調整など業務範囲は多岐にわたり、従来の仕組みを刷新する明確な志と行動力が求められるでしょう。

戦略総務への転換に向けて

では、戦略総務へ転換するにはどのような要素が必要でしょうか。ここでは、以下の4つのポイントを解説します。

アンテナを高く

戦略総務はまず企業が抱える課題の洗い出しから行います。そのためには、各部署の担当者とコミュニケーションを取り、正確に情報収集することが重要です。情報収集のポイントは、常にアンテナを高く張っておくことです。現状をヒアリングするだけでなく、業界のトレンドや競合他社の動きなどを把握し、必要な情報を適切に社内へ反映させることで効果的な業務改善に繋がります。

アウトソーシングを活用し、コア業務に集中

戦略総務への転換に向け、社内調整や教育には一定のリソースが必要です。既存の業務を抱えたまま戦略総務への転換を推進してしまうと担当者へ負担がかかり、求める結果を得られなくなってしまいます。

業務の効率化には、アウトソーシングの活用が有効です。特に、管理業務や庶務は定型化されたものが多く、外部へ委託しやすい業務の一つと言えます。それまで総務が担っていたルーティンワークをアウトソーシングすることで、重要度の高いコア業務に限りある人材を割くことが可能になり、生産性の向上が期待できるでしょう。

優先順位を明確に

社内の課題に対して優先順位を設定することも、戦略総務の重要な役割です。企業への貢献度や重要度などを比較して、判断しましょう。内容によっては業務を他の部署へ振り分けたり、そもそもその課題は総務で行うべきなのかを検討したりする必要があります。

各部門のニーズを明確に

戦略総務は、各部門から状況をヒアリングする中で従業員からの要望をそのまま受け取るのではなく、その裏にある本質的な課題を見抜く力が求められます。従業員の困りごとから企業の課題を読み取り、場合によっては既存の体制や仕組みを疑い、業務改革を実現していきましょう。

アウトソーシングを利用して迅速な戦略総務を実現しよう

前述の通り、実際に戦略総務へ転換するにはまず必要なリソースを確保する必要があります。そのためには、アウトソーシングの活用が有効です。具体的にどのような業務をアウトソーシングすれば良いのか判断に迷う場合は、まず社内の定型化された業務を考えてみましょう。

たとえば、機密文書を例に取ります。機密文書にまつわる業務には、定期的な回収ボックスの見回りや回収手配等、総務担当者の負担が大きいケースがあります。そこで、最適なサービス利用を検討することも一案です。日本パープルが提供する機密文書回収サービス「Smart 保護くん」は、機密処理の依頼を自動化することにより、担当者の依頼にかかる手間の負担を削減できます。

このように、社内の定型化され、なおかつ負担の大きい業務を洗い出してみます。その上で外部にアウトソーシングができないか、費用対効果等も鑑みて検討してみましょう。

カテゴリー:お役立ち情報