2021年6月23日 働き方改革

テレワーク成功のカギは、規則やセキュリティ対策の整備。今一度見直してみよう

新型コロナウイルス感染症の影響で、テレワークが浸透している業界も多くなってきました。出社の必要がないテレワークは、通勤時間を削減できることでウェルビーイングを高めることができたり、災害などの緊急時にも有効であったりすることから、コロナ禍に留まらず今後も継続して取り組んでいこうと考えている企業も少なくないでしょう。

一方で、テレワーク導入に際して、きちんとした就業規則やルールの作成・セキュリティ対策が必要不可欠。法的な観点からは言うまでもなく、社員と企業間のトラブル防止の観点からも重要度が高いと言えます。そこで今回は、テレワーク導入を成功させるための規則整備やセキュリティ対策について解説します。

テレワークの定義

そもそもテレワークとはテレ=tele(離れた所)・ワーク=work(働く)の造語で、本来の勤務場所とは異なる場所で働くことを意味します。

テレワークは大きく4種類に分類することができます。

  • ・在宅勤務:自宅を勤務場所として使用すること
  • ・サテライトオフィス勤務:営業活動中に立ち寄れる駅チカなどにある共有オフィススペースで働くこと
  • ・モバイル勤務:営業活動の移動中やカフェなどで働くこと
  • ・ワーケーション:リゾート地などで休養やレジャーを楽しむことも含めて働くこと

以上のように、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を総じてテレワークと言います。

なぜテレワークに関する規則が必要なのか

テレワークに移行することで様々な問題点が発生します。例えば勤務時間や通信費の問題、社内文書の持ち出しをどうするかといったセキュリティに関する問題などです。また、一口にテレワークと言っても、在宅なのかサテライト勤務なのかによって働き方は異なりますので、会社としてもきちんとルールを定めて社員と共有しておかないとトラブルのもとになりかねません。社員と企業間での合理的でウィンウィンな関係を継続するためにも、テレワーク導入に伴う就業規則の変更や別規定としての策定を原則として行いましょう。

規則で設定すべき事項

業種や業態によって規則に掲載する内容は変わりますが、一般的には以下のような事項が挙げられます。

対象者

まずは社員の中で、誰が対象となるのかを明記しておきます。

【就業規則記載例】

「対象者については、次号の要件を全て満たした者とする。・テレワークを希望する者・自宅の執務環境・セキュリティ環境などが適正と認められる者」

さらに部署を限定したり条件を絞ったり場合は、その旨を細かく記載します。

通勤手当や在宅勤務手当

通勤しない分、通勤手当が削減されるケースが多々あります。

【就業規則記載例】

「在宅勤務を週に4日以上行った場合、毎月定額の通勤手当は支給せず、実際に通勤に要する往復運賃の実費を給与支給日に支給するものとする」

しかし、その代わりに通信費や情報通信機器などの使用費として在宅勤務手当を支給する企業も多くなっています。従業員の在宅環境の維持のため、月に3,000円〜5,000円を在宅勤務手当として支給する企業が多いようです。

一方で、通信費の支給は義務ではありません。ただし、労働基準法第89条第1条第5項に、「労働者に食費や作業用品そのほかに負担をさせる場合は、就業規則に定めなければならない」と示されています。つまり、在宅勤務手当の支給は義務ではないものの、テレワークに伴う従業員の金銭的負担が生じる場合は就業規則に明記されなければならないということです。

なお、通信回線が整っていない場合は新規開通するのか、またその際の費用負担を誰が持つのかなど、細かい規定を決めておく必要があります。

出退勤の管理

オフィスでタイムカード管理していた場合、テレワークの移行により、代替案を決めておかねばなりません。メールや電話、オンラインの勤怠管理ツールといった手段があります。

【就業規則記載例】

「在宅勤務者は勤務の開始または終了について、以下の方法で直属の上司に報告しなければならない。・電話・電子メール・勤怠管理ツール」

なお、テレワークの就業規則について、さらに詳しく知りたい方は厚生労働省が公表しているモデル規則を参考にすることができます。

(参考)テレワーク・モデル就業規則 ~作成の手引き~/厚生労働省

変更したら労基署への届け出を

就業規則を変更したら、管轄の労働基準監督署へ届け出を行う必要があります。その際には、変更した規則(または新たに追加した規則)と労働組合の意見書を一緒に提出します。(※労働組合がない場合は労働者を代表する者)

さらに労働基準法では、就業規則を変更した場合の労働者への周知も義務づけられています。掲示やメール・書面にて必ず全社員に伝達を行いましょう。

情報セキュリティ強化が要

テレワーク導入時、セキュリティ対策は特に重要です。情報を自宅やオフィス外に持ち出すことで情報漏えいやウイルス感染といったリスクが大きくなり、実際にUSBの紛失やサイバー攻撃など、多くの被害が報告されています。以下の項目を新たに制定して対策をしましょう。

セキュリティガイドラインやルールの策定

最も気をつけておきたい情報漏えいのリスクは、社員の行動そのものです。そのため社員のオフィス外での行動のルール化は、テレワークにおいて非常に重要になります。

例えば情報の持ち出しについて、「紙の場合は管理台帳をつける」、「持ち出しは原本ではなくコピーにする」、「電子データの場合は必ずパスワードを設定する」などが考えられるでしょう。さらに、安全性を考慮してSNSや個人的なクラウドサービスは利用しないといった具体的な記述もあるとなおよいでしょう。

技術的対策

データ暗号化、ウイルス対策ソフトの導入、web会議ツールの設定変更など、普段から取り組んでいる対策については強化レベルをより一層上げることで、安心安全なテレワークを実現することができます。

また、社員一人ひとりのネットワーク環境についても十分に安全性を確保しなければなりません。無料Wi-Fiは利用せず、会社指定のネットワークやソフト、VPN(Virtual Private Network)を活用する方法が望ましいでしょう。

告知や啓蒙によるルールの徹底

前述のルールは当然策定するだけでは意味を成しません。テレワークをする社員全員が理解し行動に移さなければ、リスクは大きく残ったままです。ルールを掲示・告知するだけでなく研修や教育活動を強化するなどして、オフィスにいる時よりも強いセキュリティ意識を作ることが大切です。

また、万が一トラブルが発生した場合を想定しておくと被害を最小限に抑えることができます。事前に、トラブルケースや対応策についても、周知徹底しておきましょう。

テレワーク成功には規則の作成やセキュリティ対策が重要

テレワークを成功させるには、規則の作成や情報セキュリティ対策など基盤整備が重要だということが分かりました。一般的には、既存の規則を変更するより別途テレワーク規則を新たに作成する場合が多いのですが、いずれにせよ自社に適したルールを整備することが大切です。また、安全に開始するためには、情報セキュリティ対策と社内での周知徹底を忘れずに行いましょう。

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