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【55%の企業ができていない!】6つの例から学ぶ、パワハラの定義と対策


近年メディアでパワハラについて取り上げられることが増え、パワハラに対する人々の関心は高まってきています。裁判になり、企業や上司に対する損害賠償責任を認めた事例も数多くあるのにもかかわらず、厚生労働省のデータによると、何も対策が出来ていない企業が55%にも上るそうです。

またその一方で、パワハラは判断が非常に難しいので、企業としてどんな対策が効果的なのか、対策を決めかねているという企業も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、パワハラの定義と、企業として取り組める対策について、を交えながら解説していきたいと思います。

6つの事例からみるパワハラの定義とは?

パワハラの定義は基本的に6つの型に分類されるということはご存知でしたか?
定義ごとに具体的なイメージを湧きやすくするため、実際に企業でありがちな事例と絡めて解説していきます。

<登場人物>
Aさん…入社3年目
Bさん…Aさんの直属の上司
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1.身体的な攻撃

【ケース】会議にて、上司のBさんから意見を求められたAさんは的外れな意見を言ってしまい、Bさんからポスターで叩かれてしまいました。Aさんにけがはありませんでしたが、その後も何度もBさんからポスターで叩かれたAさんは、Bさんにおびえて発言できないようになってしまいました。

ここで重要なポイントになるのは、「被害者がけがをしたかどうか」ではなく、「加害者の行為によって、被害者を威嚇するものであるかどうか」です。

今回のケースでは、ポスターで叩かれたAさんがおびえて発言できなくなるまで行為を続けているので、「威嚇する行為」に該当し、パワハラであると言うことができます。

2.精神的な攻撃

【ケース】Aさんは、取引先に提出しなければならない書類を期日までに提出できませんでした。これに対してBさんは激怒し、「バカだなお前は!そんなんだったらとっとと辞めちまえ!」と同僚のいる前で、大声で叱責しました。

ここで重要なポイントになるのは、「業務を遂行する上で必要な発言であるかどうか」です。精神的な攻撃としてパワハラになるのは、「社員としての地位が脅かされるような発言」「侮辱や名誉棄損にあたるような発言」をした場合です。

今回のケースでBさんがAさんに対して言った「バカ」「辞めてしまえ」といった言葉は、業務を遂行する上では必要な言葉とは考えにくいので、パワハラであると判断されるケースが多いようです。これは社内で起こりやすいと思うので、注意が必要です。

3.人間関係からの切り離し

【ケース】新プロジェクトのコンセプトを定める会議で、AさんとBさんは方向性の違いから対立し、口論になりました。その後Aさんは会議に呼ばれなくなり、Bさんから無視されるようになってしまいました。

 職場上の地位を利用して、「仲間はずし」や「無視」を行う行為はパワハラに該当します。今回のケースでは、Bさんと意見が対立しているAさんを排除する目的の行為であると言うことができるので、これはパワハラに該当します。

4.過大な要求

【ケース】前月のノルマが達成できなかったAさんに対してBさんは腹を立て、皆への見せしめとして前月の2倍のノルマをAさんにだけ課しました。AさんはBさんの命令にさからえず、毎日終電ぎりぎりまで仕事をする状況が1か月間続きました。

ここで重要なポイントは、「本人の能力をはるかに超えているかどうか」「他の社員と比べて業務量が明らかに多いかどうか」です。

今回のケースでは、Bさんは「ノルマ未達の見せしめ」として、懲罰的な意味を込めてAさんに無理な業務量を課しているので、パワハラに該当すると言うことができます。

5.過小な要求

【ケース】Aさんは営業先でミスを犯し、先方を怒らせてしまいました。それを知って激怒したBさんは、Aさんを営業の担当から外し、それから1か月間シュレッダー業務ばかりをやるように命じました。

ここで重要なポイントとなるのは、「その要求に業務上の合理性がないかどうか」です。今回のケースでは、営業職であるAさんが、本来の職務である営業業務をさせてもらえず、Bさんから不当に過小な業務を要求されていると言うことができるので、これはパワハラに該当します。

6.個の侵害

【ケース】彼女と旅行するために有給休暇を申請したAさんは、業務上必要でないのにもかかわらず、Bさんから「誰とどこに行くのか」を執拗に聞かれました。以前からBさんはAさんを合コンに無理やり参加させようとし、Aさんはその度に「彼女がいるから」という理由で断っていました。そう言うとBさんは露骨に嫌な顔をするので、有給申請の理由をあまり言いたくはありませんでした。

 


これは判断が難しいケースです。行為が行われた状況や、継続性があったどうかなどにもよりますが、今回のケースでは、Bさんは業務上の必要性を超えて、Aさんの行動を聞き出そうとしているため、パワハラに該当すると言うことができるようです。

企業として行えるパワハラの対策

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1.パワハラの定義を社内で共有する

そもそもどこまでがセーフで、どこからがパワハラになるのかという認識が曖昧になっているのではないでしょうか。社内報などを利用してパワハラの定義を社内全体で共有することによって、パワハラに対する共通認識を持つことが第一歩です。

2.相談室を設ける

パワハラについて相談できるような相談室を設けましょう。既に社員の相談窓口がある場合にも、パワハラについての相談ができるということを社員に伝え、相談しやすいような雰囲気を作り出すようにしましょう。

3.会社の代表からパワハラを防止するような声かけをしてもらう

最も効果があるのが、会社のトップが「パワハラは絶対にやってはいけない」と言うことです。パワハラによって訴えを起こされることは企業にとっても大きなリスクなはず。会社の利益のためにも、会社の代表からパワハラをなくすような声かけをしてもらうように働きかけていきましょう。

会社としての取り組みが社員の意識を変えていく

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パワハラは判断が非常に難しいがゆえに、個人としてパワハラを防ぐための心がけをするには限界があります。会社として「パワハラとはどういうものなのか」ということをきちんと社員に明示してあげることで、社員の意識も変わっていきます。

パワハラについてこれから対策をしようと考えている企業の皆さま、今回ご紹介した対策例を参考にして、それぞれの会社に適した対策をしてみてはいかがでしょうか。

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