機密文書持ち出しリスクを管理する。シュレッダーで本当にOK?

これまで、本サイトではさまざまな情報漏洩対策をご紹介してきましたが、その中でも重要視したいのは社内のリスク。社内にリスクがあるということ自体目を塞ぎたくなりますが、まずは社内にどのようなリスクがあるかを把握したうえで、適切な対策を検討することが大切です。そこで今回は、「従業員による機密文書の持ち出し」に焦点を当て、社内での情報漏洩リスクを再確認するとともに、その解決方法について考えます。

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組織での情報漏洩リスク

例年、従業員の情報持ち出しによる情報漏洩事故が多発しています。従業員の過失による事故もあれば、不正目的で情報が窃盗・転売されるケースもあり、それぞれのリスクに対して対策を講じる必要があります。

ではまず、実際にどのような事故が発生しているのかを見ていきましょう。

個人情報を含む機密書類を一般ごみとして誤廃棄

2020年3月、大阪府立大手前高等学校において、卒業生を含む生徒の個人情報が記載された書類が輸送途中で運搬トラックより路上に散乱し、個人情報が流出するという事例がありました。同校は機密書類を一般ごみとして誤って処理していたため、機密書類は裁断されない状態で輸送されていました。流出した個人情報は255名分で、同校は見える限りの書類は回収を終え、大阪府教育庁に報告したと説明しています。

元社員が営業秘密を不正持ち出し

2021年1月、ソフトバンク株式会社の元社員が転職先である楽天モバイルに営業秘密を不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。元社員は在籍時、同社と秘密保持契約を結んだうえでネットワーク構築などに従事していましたが、2019年11月に退職希望を提出し、同年12月に退職。その後、貸与していたPCを検査した際に情報が持ち出された形跡が発見されました。持ち出された情報は4G・5Gネットワーク構築に関するもので、元社員は情報の入ったファイルをメールに添付して自身に送信していたようです。

上記、いずれの事件も故意・過失と内容は大きく異なりますが、どちらも組織内に潜むリスクが顕在化した結果といえるでしょう。

シュレッダーの課題

さて、従業員による機密情報持ち出しリスクを高めている要因の一つに、シュレッダーがあります。シュレッダー処理は社内で機密文書を処理したい時すぐに行えるのが利点ですが、一方で以下のような課題が懸念されます。

時間がかかるため、机などにためてしまう傾向

オフィスシュレッダーはサイズや容量によって、一度に処理できる枚数が限られています。そのため、コンパクトなシュレッダーで廃棄文書が多い場合、処理に時間がかかります。その際、優先順位の高い別の業務があると、どうしても廃棄処理は後回しにされがちです。「後でまとめて処理しよう」と廃棄文書を机に溜めてしまい、その間に紛失や盗難のリスクが発生します。たとえば、後で処理する機密書類が営業用資料などに紛れ込み、間違ってカバンの中に紛れ込んでしまうといった事態などです。

ごみ箱に捨ててしまう

また、機密文書処理の方法がシュレッダーしかない場合、「ちょっとしたメモを機密文書と思わずごみ箱へ入れてしまった」「シュレッダーが面倒でごみ箱へ捨ててしまった」といったケースが発生する可能性があります。廃棄文書が裁断されている場合とされていない場合では情報漏洩リスクが大きく変わるため、シュレッダーがある場合は必ず使用する、あるいはシュレッダー以外の機密文書処理方法を採用することも視野に入れて対策を検討すると良いでしょう。

2つの解決策

上記のように、シュレッダー処理は手軽に行える反面、処理の手間や時間がネックとなり適切に活用されない可能性が懸念されます。最悪の場合は、冒頭挙げた事例のように事故にもつながりかねません。情報漏洩事故を防ぐためには、機密文書が適切に廃棄されるよう社内の環境整備や制度の見直しが重要です。ここでは、社内で特に重視しておきたい対策を2つ解説します。

従業員教育の徹底

従業員教育の徹底は、企業全体のITリテラシー向上のためにも欠かせない対策です。従業員一人ひとりが情報漏洩のリスクを理解し意識を高めるだけでも、情報漏洩事故のリスクは大きく軽減されるでしょう。

従業員教育は資料を配布して「読んでおいてください」と通知するだけでは効果を期待できません。できる限り短いスパンで研修や勉強会などを繰り返し、時間をかけて従業員へ浸透させていきます。Eラーニングなどでテスト合格を義務付けることも一案です。情報漏洩のリスクを知れば、従業員教育がどれだけ重要度の高い業務であるかが伝わるはずです。

機密文書処理サービスの利用がおすすめ

廃棄文書の量が多くて、シュレッダー処理では効率的に業務が遂行できず従業員がストレスを感じているという企業もあるのではないでしょうか。他の従業員のシュレッダー処理を待つ時間が発生したり、シュレッダーごみが満杯になれば廃棄したりする作業も必要です。

そこで昨今、このような面倒な工程が一切不要で、シュレッダーよりも安全性の高い「機密処理サービス」が関心を集めています。最後に、おすすめのサービスをご紹介します。

専用ボックスに投入するだけ、日本パープルの「保護くん」

株式会社日本パープルが展開する「保護(まもる)くん」は、専用のボックスに機密文書を投入するだけで機密処理を行ってくれるサービスです。専用のボックスには鍵が付いており、一度投入した書類は取り出すことができません。

専任のセキュリティスタッフが回収し、厳しい入退出管理により運用されている施設で処理されます。運搬車にはGPSが搭載されており、処理完了後には証明書も発行。また、処理された書類はリサイクルされるので、環境貢献も可能です。

また、ゼネラルリサーチが行なったアンケートで、

  • ・お客様満足度機密抹消サービスNo.1
  • ・安心して利用できる機密抹消サービスNo.1
  • ・業務効率がアップする機密抹消サービスNo.1

上記3つの部門でNo.1に選ばれた実績があり、安心して依頼できます。

さらに、専用ボックスが一定の基準量になったら自動で交換を依頼してくれるサービス「Smart保護くん」もおすすめです。同サービスだと、機密書類廃棄に時間はかかりません。

従業員の機密文書持ち出しリスクを減らすための方法を見直そう

情報漏洩のリスクを完全に回避することは難しく、例年多くの企業で情報漏洩事故が発生しています。しかし、適切な対策を講じることでリスクを限りなくゼロに近づけることはできるでしょう。今回ご紹介したポイントを参考に、社内でできる対策から始めてみてはいかがでしょうか。

上記サービス「保護くん」なら、シュレッダー処理よりも簡単で機密性が高く、なおかつ社員への負担をかけずにすぐに始められます。精度の高い情報漏洩対策を実現したいなら、おすすめのサービスです。

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