宅配型トランクルームと倉庫シェアリングサービスを比較!自社に合った選び方
販促物や什器、書類箱など「一時的にモノを預けたいが、自社内にスペースがない」「大型倉庫を借りるほどでもない」といった課題に直面していませんか?
そんな悩みに応えるサービスとして、宅配型トランクルーム「Stock MAMORU」と、空き倉庫を活用する「倉庫シェアリングサービス」が注目されています。
どちらもコストや効率を重視する企業に人気ですが、それぞれに仕組みやメリット・デメリットがあり、選び方を間違えると運用に手間がかかったり、セキュリティに不安を感じたりすることも。
本記事では、「Stock MAMORU」と倉庫シェアリングサービスを比較しながら、料金、運用負荷、セキュリティ、拡張性などの観点から違いを解説。
自社に合った最適な保管サービスを選ぶためのヒントをお届けします。ぜひ、保管業務の見直しにお役立てください。
宅配型トランクルームとは
企業の業務効率化やスペースの最適活用を考えるうえで、外部保管サービスの選択肢が広がりを見せています。中でも注目されているのが、物理的に倉庫へ足を運ばずに荷物を預けられる「宅配型トランクルーム」です。
オフィスにいながら荷物を預けられる新しい保管手段
宅配型トランクルームは、荷物を宅配便で送付することで専用倉庫に保管できるサービスです。集荷や取り出しの手配はすべてオンラインで完結し、倉庫まで自社スタッフが運ぶ手間がかかりません。 トランクルームを利用するための移動や人的コストを抑えつつ、効率的に荷物を保管・管理できる新しい形の保管手段として広まっています。
業務用ニーズに対応する「Stock MAMORU」
宅配型トランクルームの一例として、「Stock MAMORU」は法人利用に特化したサービス設計が特徴です。保管物は撮影され、管理画面上で視覚的に確認することが可能となっています。 出し入れの履歴や在庫状況もシステム上で管理できるため、紙やエクセルなどによる手動管理の手間を減らし、保管業務のデジタル化を進めることができます。
倉庫シェアリングサービスとは
スペースを持て余す倉庫側と、一時的・部分的に保管場所を必要とする企業側をマッチングするサービスとして、「倉庫シェアリング」も広がりを見せています。 従来の倉庫契約に比べて、小ロット・短期間の利用が可能な点や、契約までのスピード感が評価されています。
空きスペースを有効活用する新しい倉庫の形
倉庫の空いている区画や棚スペースを必要なときにだけ借りられるため、保管量や期間に応じた柔軟な運用ができます。1棟単位で借りる従来型の倉庫とは異なり、部分的な利用や短期的な保管にも対応しています。
プラットフォーム型サービスの普及と選択肢の多様化
最近では、専用のプラットフォームを通じて、地域・広さ・設備・価格などを比較しながら倉庫を選べるサービスが増えています。中には、簡易作業スペースの提供や物流機能がセットになっている倉庫もあり、ただの保管場所にとどまりません。 ただし、倉庫ごとにサービス内容や管理体制にばらつきがあるため、利用にあたっては各条件の事前確認が不可欠です。
Stock MAMORU(宅配型トランクルーム)のメリット・デメリット
宅配型トランクルーム「Stock MAMORU」は、オンライン完結の利便性と法人向けの機能性が評価されています。一方で、保管スタイルの特性上、事前に把握しておくべき注意点も存在します。
ここでは、Stock MAMORUを利用することで得られる具体的なメリットと、導入時に考慮すべきデメリットを整理してご紹介します。
メリット
Stock MAMORUには、業務効率やスペース活用を後押しする多くのメリットがあります。
以下では、その主なメリットを4つの視点から解説します。
1. 荷物の出し入れがオンラインで完結
Stock MAMORUでは、Webやアプリを使って預け入れ・取り出しの依頼ができるため、物理的に倉庫へ足を運ぶ必要がありません。オフィスにいながら保管作業が完了し、業務の省力化につながります。
2. 写真付き在庫管理で可視性が高い
預けた荷物は写真付きで一覧表示され、在庫の状態を視覚的に確認できます。
どの荷物がどこにあるかを即座に把握でき、管理負担を軽減します。
3. 保管スペースの最小化とコストの最適化
スペース単位ではなくアイテム単位で保管できるため、必要な分だけ預けることができ、コストのムダを抑えやすい設計になっています。
4. 書類・販促物・什器など多用途に対応
紙書類や季節ごとのPOP、組み立て什器など、多様なアイテムの保管に対応しているため、企業の事業内容に応じた柔軟な使い方が可能です。
デメリット
一方で、宅配型という特性上、利用時にはいくつかの制約や注意点もあります。導入前に把握しておくことで、トラブルや運用開始後のミスマッチを避けやすくなります。
1. 荷物の即日取り出しには非対応の場合も
配送を介するため、急な取り出し依頼に即時対応することは難しい場合があります。余裕を持ったスケジュールでの運用が必要です。
2. 大型・重量物の保管には不向き
Stock MAMORUは、宅配で送れる範囲の荷物が対象です。解体できない大型什器などの保管には適していません。
倉庫シェアリングサービスのメリット・デメリット
倉庫シェアリングサービスは、使われていない倉庫スペースを複数の企業でシェアする新しい保管スタイルです。ニーズに応じた柔軟な使い方ができる一方で、注意すべき点もあります。 ここでは、倉庫シェアリングサービスの主なメリットとデメリットをご紹介していきます。
メリット
倉庫シェアリングサービスは、従来の倉庫契約にはない自由度と柔軟性を提供します。以下に、代表的なメリットを挙げて解説します。
1. スペース単位で柔軟に契約できる
一棟丸ごとではなく、必要な面積・期間に応じて柔軟に借りられるため、季節変動や一時保管も考慮しやすく便利です。
2. 地域や設備条件から選べる自由度
倉庫シェアリングでは、立地・温湿度管理・セキュリティなど、自社に合った条件で倉庫を選べる点が魅力です。物流ネットワークに合わせた拠点選定も可能です。
3. 発送・検品など付帯業務にも対応可能な場合がある
倉庫によっては、ピッキングや検品、梱包、発送といった業務を委託できるため、単なる保管にとどまらず、物流業務の一部を任せることも可能です。
デメリット
柔軟性の裏側には、契約や運用上の注意点も存在します。特に初期導入時や複数倉庫を利用する場合は、以下のようなデメリットに留意が必要です。
1. 倉庫ごとに運用ルールが異なる
シェアリングという仕組み上、倉庫ごとに受付時間や作業体制が異なることがあり、統一的な運用が難しい場合があります。
2. 担当者との調整や現場確認が必要なケースも
契約や搬入出の方法について、倉庫側と個別に確認・調整が必要になることもあり、システムで完結するサービスに比べて手間がかかる**ことがあります。
3. セキュリティ・品質管理のばらつきがある
倉庫ごとに設備や管理体制が異なるため、保管環境に一定のばらつきがある可能性があります。特に高価な製品や品質管理が厳しい商品を扱う場合は、事前の現地確認や条件チェックが特に重要です。
宅配型トランクルームと倉庫シェアリングサービスの比較
これまでご紹介した「Stock MAMORU」と倉庫シェアリングサービスですが、それぞれ仕組みや特徴が異なるため、どちらが自社にフィットするかを判断するには、具体的な違いを整理しておくことが大切です。 ここでは、料金体系や運用のしやすさ、セキュリティ面など、保管業務に関わるポイントごとに両サービスを比較しながら、その違いをわかりやすくご紹介していきます。
まずは、主要な比較項目を一覧でご覧ください。
比較項目 | Stock MAMORU | 倉庫シェアリングサービス |
サービスモデル | 荷物の集荷から保管・出庫までを一括で任せられる「ワンストップ型」 | 倉庫スペースの貸し手と借り手をつなぐ「マッチング型」 運用は自社主導で行うことが多い |
運搬・入出庫 | 専門スタッフによる梱包・集荷・配送まで全て代行 | 基本的に搬入・搬出を自社で手配 (倉庫によっては、オプションで対応可能な場合あり) |
在庫管理の可視性 | Web管理システムで写真による保管物の「見える化」を実現 現場に行かなくても在庫状況が把握できる | 倉庫ごとに可視化の精度は異なる 専用システムがある場合とない場合があり、可視化レベルはプランによってまちまち |
料金体系 | 保管量などに応じた従量課金制 入出庫作業費用込みのパッケージ価格で、コストが読みやすい | 倉庫の立地・面積・保管期間などに応じた個別見積りが基本 長期契約を前提とした料金プランが多い |
契約期間 | 1日単位から可能 | 通常は1ヶ月以上の契約が前提 倉庫によっては最低利用期間が3ヶ月〜と長めのケースもある |
セキュリティ | 専用保管施設を使用 入退室制限や24時間監視カメラなど、大手警備会社のセキュリティ体制が整っている | 倉庫ごとに設備水準に差がある 施錠管理やカメラ設置の有無は事前確認が必要 |
保管環境(温湿度管理) | 温度・湿度ともに一定の管理基準に基づいた施設で保管 書類や販促物などの劣化リスクも抑えられる | 基本は常温保管 温度管理付き倉庫は空き状況やオプション対応による 精密機器などの場合は事前に条件確認が必須 |
ネットワーク環境 | 都市部を中心とした提携拠点で高品質なサービスを提供 集荷エリアが限られる代わりに一貫性の高い運用が可能 | 全国数千カ所以上に拠点があり、地方含めた広域対応が可能 地域や設備のバリエーションが豊富 |
保管できる荷物 | 1点あたり幅250×奥行85×高さ205cm以内であれば什器や長尺物も対応可能 サイズ管理が明確で使いやすい | パレット単位の貨物から業務用機材、大型重量物まで多用できる ただし、倉庫条件による |
料金・契約
料金体系において、Stock MAMORUは「使った分だけ支払う」従量課金制が基本です。保管料に加えて入出庫や管理も一体化されているため、コストをまとめて把握しやすいという特徴があります。また、1日単位からの短期契約も可能で、利用開始・終了の柔軟性にも優れています。
一方、倉庫シェアリングサービスは、スペースや期間、保管物の量に応じた料金体系が一般的です。最低契約期間が1ヶ月〜、倉庫によっては3ヶ月以上が条件となることもあり、長期利用前提での契約が多くなります。料金は倉庫ごとに異なり、事前の見積もり・交渉が必要なケースもあります。
運搬 / 入出庫・在庫管理
Stock MAMORUでは、集荷から梱包・運搬・入出庫作業までを専門スタッフが一括対応します。荷物の出し入れはすべてオンライン上で指示でき、預け入れ後もWeb上で写真付きの在庫一覧を確認できるため、在庫の「見える化」も高水準です。
倉庫シェアリングサービスでは、運搬や出し入れは基本的に利用者側が手配します。倉庫によってはオプションで作業を委託できる場合もありますが、基本的には自社リソースを使用することが前提です。
在庫管理システムは倉庫単位でバラつきがあり、一貫した可視化機能は備わっていないことが多いです。
セキュリティ・保管環境
Stock MAMORUでは、大手警備会社による24時間監視体制が整った専用保管施設を使用しています。関係者以外は立ち入りできない管理体制で、書類や機密物の保管にも安心感があります。さらに、徹底した温湿度管理も行われており、環境条件に配慮した保管が可能です。
一方、倉庫シェアリングサービスのセキュリティ・保管環境は、倉庫ごとの設備レベルに左右されます。簡易な常温倉庫もあれば、温度調整・定温保持・低温に対応した高機能倉庫もあり、希望条件に合うかどうかは選定次第です。セキュリティ水準もばらつきがあるため、事前確認が必要です。
Stock MAMORU(宅配型トランクルーム)が向いてる企業の特徴
Stock MAMORUは、少量多品種の荷物を効率的に外部保管したい企業や、手間をかけずに保管業務を完結させたい企業に適しています。
以下のようなニーズを持つ企業に特におすすめです。
自社のリソースを割くのが難しい企業
社内に物流担当がいない、もしくは人手が限られている場合、荷物の梱包・運搬・管理をすべて任せられるStock MAMORUは非常に効率的です。人員を割かずに保管業務を完了できるため、少人数の企業でも導入しやすいサービスです。
在庫の可視化を重視する企業
Web上で写真付きの在庫管理ができるため、複数の保管物を一元管理したい企業や、社内で在庫の所在が共有できていない企業にとって大きなメリットになります。拠点をまたいだ在庫の把握もスムーズです。
安心な環境で荷物を保管したい企業
Stock MAMORUでは、入退室管理や24時間のセキュリティ体制が整った施設を使用しており、重要書類や販促物、イベント資材などを安心して預けたい企業に最適です。
温度・湿度管理されている場所に保管したい企業
保管環境が一定に保たれているため、湿気や気温の変化に弱い紙製品・衣類・精密機器などの保管にも向いています。季節や天候に左右されず、安定した保管品質を求める企業におすすめです。
オフィスの備品や書類を保管したい企業
一時的に使わないけれど捨てられない什器や、保管義務のある紙書類など、オフィスのスペースを圧迫しがちなアイテムの外部保管にぴったりです。特に都市部のオフィスでスペース不足に悩む企業におすすめです。
倉庫シェアリングサービスが向いてる企業の特徴
一方、倉庫シェアリングサービスは、物流の柔軟性や拠点展開の自由度を重視する企業に適しています。具体的には以下のような特性を持つ企業に向いています。
複数拠点での在庫管理を効率化したい企業
全国各地に拠点を構え、地域ごとに在庫を分散して管理したい企業にとって、シェア倉庫のネットワークは大きな強みになります。配送コストや納期短縮にもつながります。
自社に物流ノウハウがない企業
検品・出荷・ピッキングなどの物流業務を外部に委託したい企業にとって、付帯サービスを備えた倉庫とマッチングできる点は大きな魅力です。EC企業やスタートアップにも向いています。
物量の変動が大きい企業
販促時期やイベント、季節要因で物量が変動しやすい企業にとっては、必要な分だけスペースを柔軟に借りられる倉庫シェアリングの仕組みは、コスト最適化に有効です。
荷物保管サービス選定のポイント
「どのサービスが最適か」は、業種や業務フローによっても変わります。以下の観点を整理することで、自社に合った保管サービスを選びやすくなります。
コスト総額を試算
初期費用・保管料・出し入れ料・梱包資材費・配送料など、トータルでかかるコストを試算したうえで比較することが重要です。従量課金か定額かによって、長期利用の費用感も変わってきます。
運用負荷と人員
保管・出庫・配送など、業務をどこまで外注したいかで最適なサービスは異なります。社内でどの程度まで作業リソースを割けるかという観点で整理しておくと、運用イメージが明確になります。
セキュリティ要件
機密性の高い資料や高額な物品を保管する場合は、施設のセキュリティ体制や入退室管理、監視カメラの有無などを事前に確認しておきましょう。
契約期間と拡張
短期・一時利用を想定しているか、拡張的に保管量が増えていく前提かによって、契約の柔軟性や最小利用期間、途中変更の可否なども検討ポイントとなります。
導入フローと所要期間
最後に、実際にサービスを導入する際の流れと、どの程度の期間で利用開始できるかについても把握しておくとスムーズです。
宅配型トランクルーム導入手順
Stock MAMORUを導入する際は、Webサイトからアカウント登録を行うところから始まります。登録後は、預けたい荷物の情報を入力し、集荷日時を予約します。
指定日時になると、専門のスタッフがオフィスなど指定場所へ集荷に訪問し、その場で荷物を回収します。トランクルーム搬入後は写真付きの在庫登録が行われ、利用者は管理画面から確認できるようになります。これにより、利用開始後はWeb上からいつでも出庫依頼や配送手配を行うことができ、運用の手間を最小限に抑えられます。
サービスの利用開始までにかかる期間は、最短で1〜3営業日程度。急ぎの場合は、エリアによって即日対応が可能なケースもあります。
シェア倉庫導入手順
倉庫シェアリングサービスを導入する場合は、まず自社の保管条件に合う倉庫を探すところからスタートします。多くの場合はマッチングサイトや業者を通じて倉庫オーナーとコンタクトを取り、希望する立地・スペース・機能を伝えたうえで、候補となる倉庫を選定します。
必要に応じて現地見学やオンライン商談を行い、契約条件やオプションの内容などを確認・調整したうえで、正式な契約に進みます。契約完了後に搬入を行い、運用がスタートします。
倉庫ごとに異なる手続きがあるため、導入には1〜2週間程度を見ておくと安心です。繁忙期や特殊な保管要件がある場合は、さらに日数を要することもあるため、早めの相談・調整が推奨されます。
まとめ
荷物の保管に関する課題は、企業の業種や成長フェーズによって多様化しています。スペース不足を解消したい企業や、保管業務の負荷を軽減したい企業にとって、「Stock MAMORU」のような宅配型トランクルームは、物流業務をまるごとアウトソーシングできる利便性の高い選択肢です。一方で、広範なネットワークを活かして拠点ごとの保管や在庫分散を行いたい場合は、倉庫シェアリングサービスの柔軟性が活きてきます。
どちらのサービスにもメリット・デメリットがあり、最適な選択は「どのような荷物を・どれくらいの期間・どのような体制で管理したいか」によって変わります。本記事でご紹介した比較ポイントや選定基準を参考に、自社の運用実態に合った保管手段を検討してみてください。
効率的な保管体制の構築が、業務全体の最適化やコスト削減につながる可能性もあります。ぜひ本記事を一つの判断材料として、保管業務のあり方を再考してみてはいかがでしょうか。