家具を長期で預けられるサービスは?種類やメリットを解説
家具を長期で預けたいとき、どんなサービスがあるのか、どれを選べば安心なのか迷う方も多いのではないでしょうか。
引っ越しやリフォーム、住み替え、季節ごとの模様替えなど、家具を一時的に移動・保管したい場面はさまざまです。
この記事では、家具を長期で預けられるサービスの種類や、それぞれの特徴・メリットについてわかりやすく解説します。状況に合ったサービスを知り、安心して大切な家具を保管できる方法を見つけましょう。
家具・オフィス家具を長期で預けられるサービス
引っ越しやリフォーム、オフィスの移転などで家具の置き場所に困ったとき、役立つのが長期保管サービスです。家庭用の家具だけでなく、オフィスの什器や大型備品なども一時的に預けることができるサービスが多数登場しています。
ここでは、長期の保管に対応した代表的なサービスである「トランクルーム」と「レンタル倉庫(物置)」について紹介します。
それぞれのサービスには特徴があり、保管できる家具の種類やサイズ、出し入れのしやすさなどに違いがあります。サービス選びの参考として、まずは基本的な違いを押さえておきましょう。
トランクルーム
トランクルームは、月単位で契約し、一定のスペースを借りて荷物を保管できるサービスです。屋内型・屋外型・宅配型などさまざまな種類があり、用途や頻度に合わせて選ぶことができます。空調や湿度管理、セキュリティ面が整っている屋内型は、書類や精密機器の保管にも適しており、長期間でも安心して利用できるのが魅力です。
ただし、施設によって収納可能な荷物のサイズや重量に制限があることも。大型の家具を預けたい場合には、事前に利用可能なスペースの広さや搬入経路を確認する必要があります。
レンタル倉庫(物置)
レンタル倉庫や物置タイプの保管サービスは、より広いスペースでの保管が可能で、大型の家具や事務用什器などをまるごと収納したい場合に適しています。自宅や事業所の近隣に設置されていることも多く、車での搬入出がしやすいのも特長です。
倉庫の形状や立地によっては湿気や温度の影響を受けやすい場合もあるため、保管する家具の種類によっては環境に注意が必要です。家具の長期保管に適しているかどうかを見極めるには、サービスごとの特長を知ることが大切です。
トランクルームの種類別メリット・デメリット
トランクルームには主に「屋外型」「屋内型」「宅配型」の3種類があり、どのタイプも保管ニーズに応じた特徴があります。
ここでは、各タイプのメリットとデメリットを比較しながら、家具の長期預かりに適しているかどうかを見ていきましょう。
屋外型トランクルーム
屋外型トランクルームは、コンテナや倉庫を屋外の敷地に設置したタイプで、比較的広めのスペースを確保しやすく、大きな荷物の保管にも対応しやすいのが特長です。
車を横づけして荷物の搬入出ができる利便性から、家庭でもビジネスでも幅広く利用されています。
ここでは、屋外型トランクルームのメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう。
メリット
屋外型は多くの場合、車をすぐそばに停めて荷物を積み下ろしできるため、搬入出のしやすさが魅力です。大きな家具や重たいオフィス什器も無理なく運び入れられ、出し入れの頻度が多い場合にも便利です。屋外に複数のサイズが用意されている施設では、収納スペースを目的に応じて選びやすい点もポイントです。
デメリット
一方で、空調設備がない施設が多く、夏の高温や冬の低温、雨期の湿気などによる影響を受けやすいのが弱点です。木製家具や布製のソファなど、温度・湿度に敏感な物の長期保管には不向きなことも。
コンテナ内の空間が高めの段差で仕切られていることもあり、家具の搬入出には注意が必要です。
屋内型トランクルーム
屋内型トランクルームは、ビルや専用施設の内部に設置された保管スペースで、空調やセキュリティ設備が整っていることが多く、環境面の安心感が特長です。
温度や湿度に配慮した管理がされているため、長期保管にも適しており、家具や書類、電子機器など、デリケートな荷物を預けたい人に選ばれています。
以下では、そのメリット・デメリットを確認していきましょう。
メリット
ビルや専用施設の中に設置され、空調やセキュリティが整っていることが多い屋内型トランクルームは、家具の長期保管にも安心して利用できます。
まず、温度・湿度の管理により、木材や革張りなどの繊細な素材の劣化リスクを抑えることができます。施設によっては24時間出し入れ可能で、契約者専用のICカードで入退室管理を行うなど、安全性の高い設備も充実しています。
デメリット
屋外型に比べて料金がやや高めに設定されている場合が多く、コストがかさむことがあります。また、通路の幅や天井高に制限がある施設では、サイズの大きな家具を搬入しにくいケースもあるため、事前の下見や寸法確認が必要です。
建物内に設置されているため、車を横づけできない立地では搬入に手間がかかることもあります。
宅配型トランクルーム
宅配型トランクルームは、荷物の預け入れや取り出しをすべて配送で行える新しいタイプの保管サービスです。自宅やオフィスにいながら手軽に利用できるため、忙しい方や大型家具の運搬が難しい方にも便利です。保管場所に足を運ぶ必要がなく、オンラインで手続きが完結する利便性の高さも魅力のひとつです。
ここからは、宅配型トランクルームのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
宅配型トランクルームは、荷物の預け入れや取り出しを配送によって行える、非常に利便性の高い保管サービスです。
自分で運搬する手間をかけずに荷物を預けられるため、時間が取れない方や車を使えない環境でも利用しやすいのが特徴です。
Webやアプリで簡単に依頼・管理ができるサービスも増えており、管理面の手軽さも評価されています。施設によっては空調管理された倉庫での保管やセキュリティ体制も充実しており、屋内型のような安心感を得られるものもあります。
デメリット
宅配型トランクルームでは、預けられる荷物のサイズや重量に制限があることが一般的です。たとえば、ソファや大型の収納棚といった家具は対象外となる場合があり、事前に対応サイズを確認しておく必要があります。また、荷物の取り出しには事前の申し込みが必要となるケースが多く、即日の対応は難しい場面もあります。
そのため、頻繁に出し入れをしたい場合や、大型家具を預けたいケースには、ほかのタイプの保管サービスとの使い分けを検討するのもひとつの方法です。
トランクルームを選ぶ際のポイント
トランクルームは便利なサービスですが、長期間安心して家具を預けるためには、いくつかの重要なポイントを押さえて選ぶことが大切です。
ここでは特に重視したい4つの観点について詳しく解説します。
保管環境
家具の素材によっては、保管環境が品質維持に大きく影響します。
特に木製家具や革製品、布製のソファなどは、温度や湿度の変化に弱く、カビの発生や劣化の原因になることもあります。屋内型トランクルームのように空調や湿度管理が整った施設なら、そうしたリスクを抑えやすく、大切な家具を長期間安全に保管できます。
一方で屋外型の場合は、外気の影響を受けやすいため、保管環境をよく確認してから利用しましょう。家具の種類や状態に合わせて最適な保管環境を選ぶことが重要です。
セキュリティ
預ける家具の価格や重要度に応じて、セキュリティ体制もしっかり確認しましょう。
オフィス家具や高価なアンティーク家具などの場合は、セキュリティが充実した施設を選ぶことをおすすめします。
例えば、24時間監視カメラや入退室管理システム、防犯警備などの設備が整っているかどうかはセキュリティの高さに直結します。加えて、施設のスタッフが常駐しているかどうかも重要なチェックポイントです。
預ける荷物の量やサイズ
トランクルームの契約は基本的にスペース単位となるため、どれくらいの量やサイズの家具を預けたいかを事前にしっかり把握しておくことが大切です。
家具のサイズによっては、入口の幅や搬入経路の制限で入れられないケースもあります。事前に荷物の寸法を測り、施設の規定と照らし合わせることで、スムーズな利用が可能になります。
契約内容を確認する
長期利用にあたっては、契約内容をよく確認することが重要です。
最低利用期間や更新条件、解約時の手数料、追加料金の有無などはサービスごとに異なります。
短期間だけ預けたい場合や、利用期間が延びる可能性がある場合は、柔軟に対応してもらえるかどうかを確認しておくと安心です。
荷物の紛失や破損に関する補償内容も契約書で確認し、万が一のトラブルに備えましょう。
家具を長期間預ける際のポイント
家具を長期で預ける際は、「とりあえず空いているスペースに置く」ではなく、事前にしっかりと準備しておくことが大切です。
家具の種類や状態、預ける期間、運搬の可否などを踏まえて検討することで、利用するサービス選びでの失敗を防ぎ、安心して家具を長期間預けることができます。
預ける家具をリストアップする
まずは、どの家具を預けるのかをリストアップすることから始めましょう。このステップは、数量から費用感を想定するだけでなく、家具のサイズや素材をしっかり把握することで、預け入れが可能かどうかを見極めるために欠かせません。あわせて、「分解が可能かどうか」「どのくらいのスペースを必要とするか」「重さはどの程度か」などの要素も整理しておくと、最適な保管方法を選びやすくなります。
木製家具や布張りのソファ、レザー製品など、湿度や温度に敏感なものについては、空調管理された施設を優先的に検討しましょう。
どの家具が「サイズ的に預けられるか」「保管環境の影響を受けやすいか」を見極めることで、条件に合ったサービスの選択につながります。
自身で搬入可能か確認する
トランクルームを利用する際には、自分で家具を運び入れる必要がある場合も多いため、搬入が現実的に可能かどうかを確認しておきましょう。車を使って施設まで運べるか、施設に駐車スペースがあるか、大型家具を搬入できる入口やエレベーターが備わっているかなど、実際の利用シーンを想定して検討することが大切です。
もし近くにトランクルームがない場合や、大きな家具を運ぶ手段が確保できない場合は、宅配型トランクルームの利用もおすすめです。
配送業者が自宅やオフィスまで荷物を引き取りに来てくれるため、重たい家具の運搬が難しい方や、移動の時間を確保できない方でも安心して利用できます。搬入の負担を軽減したい場合は、こうした選択肢も視野に入れて検討するとよいでしょう。
家具を長期で預けられるサービスのまとめ
家具やオフィス家具を長期で預ける際には、トランクルームやレンタル倉庫など、さまざまな選択肢があります。それぞれのサービスには異なる特徴やメリット・デメリットがあるため、預けたい家具のサイズや性質、利用期間、出し入れの頻度などをもとに、適したタイプを見極めることが重要です。
保管環境やセキュリティ、契約条件なども見落とせないポイントです。
事前に家具のリストアップや搬入の可否を確認しておくことで、スムーズかつ安心してサービスを利用できるでしょう。
近くに保管施設がない、運搬が難しいといった場合には、宅配型トランクルームのような利便性の高いサービスも視野に入れることで、より柔軟な保管方法が見つかるはずです。
自身のニーズに合ったサービスを選ぶことで、大切な家具を安心して保管し、快適な生活や業務のサポートにつなげていきましょう。