USBメモリの廃棄・処分方法は?メモリ・データの削除方法も解説
USBメモリは、データ保存のツールとして欠かせない存在です。サイズが小さく持ち運びしやすいため、大容量のデータを保存し別の機器に移動させる手段として利用されるので、一般的に使われています。その一方で、USBメモリを使用する際はセキュリティに注意が必要です。特にUSBメモリを廃棄する際には、データの削除が十分ではない場合、保存していたデータが流出してしまう可能性があります。こうした事態を防ぐために、正しい手順を踏んで廃棄することが必要です。
本記事ではUSBメモリの廃棄方法について、メモリ・データの削除方法も含めてご紹介します。
USBメモリの破棄・処分方法
USBメモリは小型で手軽に使える一方、不要になった際の扱いに迷う方も多いものです。そのまま捨ててしまうと環境への影響や情報漏洩のリスクにつながるため、正しい方法で処分することが大切になります。
捨て方には「不燃ごみとして処分する」「リサイクルに出す」「専門業者に依頼する」などいくつかの選択肢があります。
ここからは代表的な処分方法を順に解説します。
不燃ごみとして捨てる
USBメモリを処分する際に「何ゴミに分類されるのか」と迷う方もいますが、多くの自治体では不燃ごみとして扱われます。指定のゴミ袋に入れて集積所に出すのが一般的な方法です。ただし、ごみの分別ルールは地域によって異なるため、必ず自治体の公式サイトや配布されているごみ分別表を確認しましょう。
中には五十音順で捨て方を検索できる一覧を公開している自治体もあり、USBメモリの扱いもすぐに確認できます。誤って燃えるごみに出してしまうと回収されない場合もあるため注意が必要です。
自治体の小型家電リサイクルボックスに入れる
一部の自治体では、小型家電を回収する専用のリサイクルボックスを設置しています。USBメモリはモバイルバッテリーやハードディスクなどと同じ小型家電に分類され、内部には金や銀、レアメタルなど再利用できる資源が含まれています。そのため、単にごみとして廃棄するよりもリサイクルに回すことが推奨されています。
リサイクルボックスは役所・公民館・図書館など人が集まる施設に置かれているケースが多く、設置場所は自治体の公式サイトで確認可能です。環境への配慮という点でも有効な方法といえます。
家電量販店でリサイクル回収してもらう
ケーズデンキやビックカメラなどの大手家電量販店では、小型家電のリサイクル回収を実施しています。USBメモリの回収は無料で行っている店舗が多いですが、品目によっては有料となる場合もあるため事前に確認しておくと安心です。USBメモリは環境省の制度上「特定対象品目」とされており、リサイクルすべき電子機器に含まれます。
店舗によっては専用の回収ボックスが入口付近に設置されている場合もあり、買い物のついでに持ち込める利便性も魅力です。安全に資源を循環させられる方法として活用しやすいでしょう。
専門業者に依頼する
大量のUSBメモリや他の電子機器もまとめて処分したい場合は、専門業者への依頼が適しています。業者によっては自宅まで出張して回収してくれるタイプと、利用者が直接持ち込むタイプがあります。どちらの方法も効率的ですが、注意すべきは「無許可の業者」を利用しないことです。家庭から出るごみを回収・処分できるのは、市町村から「一般廃棄物収集運搬業」の許可を受けた業者に限られます。
信頼できる業者に依頼すれば、データ漏洩の不安を軽減しながら安全に処分できるため、特に法人や大量廃棄のケースでは有効な選択肢となります。
USBメモリを廃棄する際の注意点
USBメモリを処分する際には、データに関するリスクに十分注意する必要があります。単にごみとして出すだけでは、内部の情報が第三者に悪用される可能性もあるため、事前の対策が欠かせません。
特に「バックアップ」と「完全消去」は必ず行っておきたい重要なステップです。ここでは、その具体的なポイントを解説します。
データのバックアップ
USBメモリのデータを削除する前には、必要なファイルを必ずバックアップしておきましょう。仕事の資料や思い出の写真など、一度失うと取り戻せないデータが含まれている場合も少なくありません。保存先としては、パソコン本体のストレージや外付けハードディスクのほか、Googleドライブ・Dropbox・OneDriveなどのクラウドサービスが代表的です。クラウドに保存しておけば、複数の端末からアクセスできるメリットもあります。
さらに、外付けとクラウドの両方にコピーを残しておくと、突然の故障や誤操作にも備えられて安心です。
データの完全消去
USBメモリを廃棄する際には、必ずデータを完全に消去してから処分しましょう。通常の削除やフォーマットでは、専用の復元ソフトを使えば簡単に復元されてしまうため安心できません。もし個人情報や業務データが残ったまま流出すると、思わぬトラブルや悪用につながる可能性があります。
そのため、廃棄前には確実にデータを消すことが重要です。具体的な削除方法については、次の段落で詳しく解説します。
USBメモリのデータの削除方法
USBメモリを廃棄する際には、必ずデータを完全に削除してから処分することが重要です。通常の削除や単純なフォーマットでは復元できてしまうケースがあり、個人情報の流出につながる危険性があります。
また、水没などの方法を試す方もいますが、乾燥すると再び使用できてしまうことが多いためおすすめできません。
ここでは、安全にデータを削除するための代表的な4つの方法を紹介します。
Windowsのパソコンでのデータを削除する方法
Windowsでは「クイックフォーマット」を外した完全フォーマットを行うことで、通常の削除よりも復元されにくくなります。作業手順は以下の通りです。
- 1.USBメモリをパソコンに挿入し、エクスプローラーでUSBアイコンを右クリックして「フォーマット」を選択します。
- 2.表示された画面で「クイックフォーマット」のチェックを外し、開始ボタンをクリックします。
- 3.処理が完了すると「フォーマットが完了しました」と表示されます。
この方法は簡単に実施できますが、復元ソフトを使えばデータが残る可能性もあります。重要な情報を扱ったUSBの場合は、後述のソフト利用や物理破壊も検討しましょう。
Macのパソコンでのデータを削除する方法
Macでは「ディスクユーティリティ」を利用してデータを消去します。以下の手順で実行可能です。
- 1.USBメモリを挿入し、「アプリケーション」→「ユーティリティ」から「ディスクユーティリティ」を起動します。
- 2.左の一覧から対象のUSBメモリを選び、「消去」をクリックします。
- 3.任意の名前を入力し、フォーマット形式を「MS-DOS(FAT)」に設定して「消去」をクリックします。
- 4.処理完了のメッセージが表示されたら「完了」をクリックして終了です。
Macの初期化機能も便利ですが、復元される可能性は残ります。大切なデータが含まれる場合には追加の消去方法を併用すると安心です。
専用ソフトを使用してデータを削除する方法
より確実にデータを消去したい場合は、専用のデータ消去ソフトを使う方法が有効です。これらのソフトはランダムデータを複数回上書きし、復元ソフトでも解析できない状態にします。
利用時のポイントは以下の通りです。
- ・OSやバージョンに対応しているか確認する。
- ・無料版と有料版があり、有料版は消去方式が豊富で信頼性が高い。
- ・USBだけでなく、HDDやSSDなど他の記録媒体のデータ消去に対応したものもある。
セキュリティ重視の場面では、有料の信頼性あるソフトを選ぶと安心です。
物理的に破壊
最も確実にデータを消去できるのは、USBメモリ自体を物理的に破壊する方法です。内部にあるメモリチップを壊すことで、データ復元は不可能になります。方法の一例は以下の通りです。
- ・金槌で叩き、メモリチップを砕く。
- ・ペンチで基盤を折り曲げ、チップを破壊する。
作業する際は破片が飛び散る恐れがあるため、布や新聞紙で覆ったうえで安全に行いましょう。特に個人情報や顧客データを含むUSBを処分する際には、最終手段として有効な方法です。
日本パープルが提供する機密抹消サービスの特徴
日本パープルでは、機密抹消サービスを提供しています。USBメモリのデータを完全に削除したい時にも、おすすめできるサービスです。日本パープルの機密抹消サービスには、以下の特徴があります。
高セキュリティの専用処理施設を保有しており、産業廃棄物中間処分と、産業廃棄物取集運搬の許可を取得しています。法令に従った適切なプロセスで機密抹消が行われ、処理施設は防犯カメラで24時間監視が行われています。また、情報セキュリティマネジメントシステムの認証も受けており、徹底した情報漏洩対策がされています。
データ抹消の際は、磁気消去と物理的破砕を確実に行うために、高性能な磁気データ消去装置と高性能な破砕装置を使用しています。
データを抹消した後は、機密抹消処理前と機密抹消処理後の写真を撮影して、証明書に添付することで抹消した証拠を残しています。また、シリアルナンバーを証明書に記載することで、トレーサビリティを確保しています。
USBメモリを利用する際は、安全な削除・破棄まで考えよう
USBメモリのデータを削除するためには、確実に完全に削除できる方法で行う必要があります。初期化しただけでは、データの完全な削除を行うことはできません。データを削除したUSBメモリは市町村が行っている小型家電回収BOXで処分すると、ごみの減量と有用金属の活用ができるので、環境に優しくおすすめです。
また、大量のUSBメモリを処理する必要がある、他のデバイスの処理する必要がある、セキュリティを確保してデータ削除を行いたい場合などは、日本パープルのようなプロにお任せするのも手です。特殊破砕機で100%読み取れなくなるように破砕処理してくれるので、安心して利用できます。
USBメモリは非常に便利な物ですが、廃棄する時のことも想定して、セキュリティに注意して安全に使用しましょう。