「クリエイティビティの新しい市場をつくる」理念を実現化した、株式会社Viibarの新オフィスを訪問

事業拡大や、従業員の増加に伴い行われるオフィス移転
頻繁に行われるものではないため、一生の内に経験しないサラリーマンの方が多いのでは…と思いきや、以前本メディアで行った、オフィス移転についてのアンケートでは、222人のサラリーマンの内、半数強の人々がオフィス移転を経験していることが分かりました。

意外と身近な存在であるオフィス移転ですが、多大な費用や労力を必要とするため、「移転してよかった」と思えるオフィスを見つけたいところです。

そこで今回はオフィス移転の成功事例として、昨年2015年の2月にオフィス移転を行ったという株式会社Viibar(ビーバー)様に新しいオフィスのこだわりや、新しいオフィスが事業や社員の方々に与える影響についてお話を伺って参りました。

従来よりも低価格で、従来よりも満足のいく動画を。株式会社Viibarのマッチングサービスとは?


画像:笑顔で取材を受けてくださった、広報の近江さん

2013年4月に設立された、比較的新しい会社である同社は、”クリエイティビティの新しい市場をつくる“を理念に、プロの映像クリエイターとクライアントをマッチングさせるサービスを行っています。

従来、企業の動画制作は広告代理店を仲介しなければ難しかったため、制作費とは別に莫大な仲介料がかかってしまったり、クリエイターとクライアントの意思疎通が上手く行えなかったりと、様々な弊害が生じていました。しかし、同社のサービスを利用すればクリエイターとクライアントが直接やりとりをできるため、以前よりも低価格で、以前と同じ品質、もしくは以前よりもさらにイメージ通りの動画を作成することが可能です。

さらに、現在同社に登録しているクリエイターは国内外含め約3,000人にのぼるため、地方や海外での動画撮影を現地のクリエイターに依頼することも可能なのだとか。そういった場合は交通費などの必要経費も削減できるため、制作費の面でもムダを抑えることができます。

また、最近ではWebを中心に動画を使ったマーケティング支援も行っており、動画の活用方法に不安がある企業の方でも気軽に相談したり、サポートをお願いしたりすることができるのだそう。
長年動画業界で問題となっていたコスト面、スケジュール面、そしてマーケティング面を解決した同社のサービスは多くの企業から支持を集め、クライアント、クリエイター共に年々その数が増加しています。

大切にしたのは、「クリエイターを大切にすること」を実現できるスペース作り

社会のニーズを的確に捉え、設立当初から急成長を続けため、わずか2年弱で現在のオフィスに移転することとなった同社。
目黒にある現在のオフィスは、渋谷にあった旧オフィス2倍以上の広さがあるのだとか。しかしその広さの理由は、単純に社員が増えたことだけではないそうです。

マッチングサービスを行う上でかかせない、クリエイターを大切にすることを重視し、自分たちのワークスペースとは別にクリエイターがふらっと立ち寄れる空間も設けるため、このような広さを確保したのだとか。

実際に社内を見せていただくと、外の綺麗な緑を真横に感じることができる、窓横のソファスペースと

カフェテリアのような空間があり、作業をしているクリエイターさんや、同社の社員の方と打ち合わせをしているクリエイターさんなどの姿を見かけることができました。
都心とは思えない広々としたパーソナルスペース、また、窓から見える自然の景色に、みなさんリラックスしながらも集中して作業に取り組まれているようです。

また、大きな白壁はスクリーンにもなるのだとか。

これらのスクリーン、スペースを生かし、クリエイター同士の交流イベントを開いたり、企業の方を対象に動画マーケティングの勉強会を開いたり、社内で締め会を行ったりしているそうです。

近年の動画は、1本の作品にアニメと実写が混ざっていたり、実写とCGが混ざっていたりと、1分野のプロが1人では制作しきれない複雑な物が増えています。そのため、交流会を開くことでお互いの知識の交換ができるだけでなく、連絡先を交換しておいてプロジェクトごとにチームを組むなどし、自分たちができる仕事の幅を自分たちで広げて行く貴重な機会となっているのだとか。

また、企業の方への勉強会は、動画初心者である方々にも動画を使用したビジネスの知見を深めてもらうことで新たな顧客獲得にも繋がり、会社の売り上げにも影響しています。

さらに、社内の締め会ではお互いがその月に担当した動画を見せ合い、「この動画は予算いくらだったでしょう」などとクイズを行ったりするのだとか。動画の長さだけでなく、ロケ地や表現手法、キャストなど、様々な要素で価格が決まる動画。それを当てるクイズは長年動画に関わっているスタッフでもなかなか難しいそうで、楽しみながらも非常に勉強になるそう。
それ以外にも単純にみんなで話題の映画をみながら、映像の知識をつけることもあるそうで、様々な使い方があるようです。

会議室や社内の打ち合わせスペースにも+αでひと工夫を

クリエイターがふらっと立ち寄れる空間をコンセプトに、クリエイターはもちろん、クライアントも社内メンバーも活用できるスペースを確保している同社ですが、それ以外にも同社の新オフィスのこだわりは所々にちりばめられていました。

例えば、会議室。3つある会議室にはそれぞれ有名な映画監督の名前がつけられており、上の画像の「OZU」を始め、「KAR-WAI」、「KUBRICK」があります。
小さな工夫ですが、単純に「今日の会議は会議室1でやろう」というより、「今日の会議室はKAR-WAIで」と言った方が、社員のモチベーションも上がるのではないでしょうか。映画好きなら尚更です。

また、打ち合わせの際も話題になりやすく、クライアントとのコミュニケーションに大きな役割を果たしてくれているようです。

そして、社員の方々のワークスペースに併設されているお座敷。
社内での簡単な打ち合わせや、ディスク作業の大切疲れてしまった方などがいつでも使用することができるのだそう。

この日も、社員の方々が各々自由にスペースを活用していました。
人間の集中力にはどうしても限界があり、同じスペース、同じデスクで1日中集中することは非常に難しいです。作業スペースを選べることは、社員の方の集中力アップ、そして業務効率化に繋がるのではないでしょうか。

新オフィスには「社員の方々のワークスペース」+「自社にとって本当に必要なスペース」を

新オフィスでは、社員のワークスペース以外に大きなスペースを設けた同社。
一見、「社員のスペースだけでも確保するのが大変なのに、それと別にそんなに大きなスペースを設けて赤字にならないの?」と思いがちですが、そのスペースがあるからこそクリエイターがふらっと立ち寄れる空間というコンセプトを実現することができ、さらに企業の方へのイベントも開くことでそこから新たなビジネスも多数生まれます。
そして社員の方々にとっても、自分たちの仕事の幅を広げ、お互いの仕事を理解する貴重なスペースとなっています。

自分たちの会社にとって必要なことは何か実現すべき理念は何か、そういったことを明確にしてから創られた同社の新オフィス。
これからも多くのクリエイター、クライアント、そして社員の方々にとって、新しい知識や人と出会える、かけがえのない空間となっていくことでしょう。

オフィス移転をお考えの方は同社の例を参考に、社員の方々の日頃のワークスペースとは別に、自社の事業にとって必要な空間必要な工夫を明確にした上で新オフィスを探してみてはいかがでしょうか。